Yappli Tech Blog

株式会社ヤプリの開発メンバーによるブログです。最新の技術情報からチーム・働き方に関するテーマまで、日々の熱い想いを持って発信していきます。

BigQuery Youtuber 体験記

​​データサイエンティストの阿部です。本記事は BigQuery Advent Calendar 2021の7日目に捧げます。

今年はYoutubeを主戦場に、BigQueryの技術発信をしてみましたので、その振り返りです。動画を用いて技術発信したい方や、技術広報の方の参考になれば幸いです。

Youtubeでの技術発信に至った経緯

3行で説明すると、

  • エンジニア採用向けに技術コンテンツを増やしたい
  • 技術ブログよりも発信コストの低い媒体がほしい
  • 喋るだけで済むYoutubeはコンテンツ用意しやすいかも

です。詳細は↓をご覧ください。

自分はSexy Tech for YouというタイトルでBigQueryネタを発信しました。3分クッキング的に応用例を紹介するコンテンツです。Sexyを連呼したことで、社内でBigQuery芸人としての地位を確立できました。

配信結果

7月から始めて8本配信しました。2ヶ月に3本ペースです。 11/30 時点での累計再生回数は757回です。以下タイトル別の内訳です。比較的、Googleスプレッドシート(以下、スプシ)関連のコンテンツが人気でした。みんな大好きスプシ。

  1. Googleスプレッドシートの表を連携して簡単転置:264回
  2. 確率乱数を生成:120回
  3. CROSS JOINとwindow関数で移動統計量算出:38回
  4. ログ発生パターンをSTRING_AGG関数で集計:56回
  5. Googleスプレッドシートでお手軽ダッシュボード運用:118回
  6. Googleスプレッドシートで定型クエリ運用:89回
  7. クエリ実行エラー予防に便利な関数 3選:35回
  8. 作業効率がアップする関数&構文 3選:37回

配信にかかる時間

  • スライド作成=1-2h
  • 収録=1h
  • 動画編集 / アップ作業=1h
  • コード参照用のブログ用意=1h

です。大体1本あたり4-5時間くらいかかります。

3分番組で収録に1時間を要するのは、撮り直すためです。人類の99%がそうだと思いますが、最初の収録は説明が冗長になったり、噛みまくったりします。そのため、1-3回くらいリハーサルしてから、本番収録しています。

やってみてわかったこと

動画だから伝えやすいコンテンツがある

スプシ関連コンテンツが比較的人気と先述しました。それはスプシへの関心が高いことに加えて、YoutubeでHow toを見る価値が高かったからではないか、と考えています。スプシはGUIなので、実際に動かしながら説明できるのは大きな利点です。文字に起こすと大変な部分を、動画で伝えられたのは良かったです。例えば以下の回です。

弊社の2021年流行語に「これをこうしてこうじゃ!」というのがあります。それを技術発信に適用できるのはYoutubeのメリットでしょう。

コード説明系の発信はブログの方がラク

一方、コード説明が中心の場合は技術ブログの方が向いています。Youtubeだと口頭で、結果や背景を伝えやすいという利点はありますが、テキスト化した方が早いです。圧倒的に早いです。Youtubeの配信準備をしながら「なんでクエリ記法を発信するために、こんな手間かけているんだ」という気になりました 笑。

発信内容を洗練する圧力が働く

昨今「Youtubeフォーマット」的なものが誕生しつつあります。Youtubeコンテンツには、要点を絞って、情報を短時間で高密度に伝えることが期待されます。そのため、Youtubeっぽく発信しようと思うと、自然と発信内容を吟味することになります。ひいてはプレゼン力が鍛えられます。

喋り方を改善する圧力が働く

皆さんも経験があるかと思いますが、自分の声を聞くのは恥ずかしいです。いたたまれない気持ちになります。でもYoutube掲載のために編集を繰り返していると早い段階で、自分の声を聞いても平気になります。水風呂みたいな感じですね。そのあとは、「語尾聞き取りにくっ」「滑舌悪っ」など、改善点が次々と見え、聞き取りやすい喋り方をしようと頑張る気になります。道のりは長いですが、うまくいけば、生涯役立つスキルを得られそうだなと思います。

これから配信してみたい方へ

収録はStreamYardが便利

収録にはStreamYardというツールを用いました。Zoomの要領で話すだけでYoutubeのチャンネルで配信できるようなツールです。動画を挿入したり、各種素材を載せることもできます。他ツールの利用経験はありませんが、直感的に使いやすくて安価なので満足しています。

簡易編集にはYoutube Studioが使える

自分の場合、編集は冒頭と末尾のトリミングくらいしかしません。そのトリミングだけならば、Youtube StudioというYoutube上のツールだけで編集を済ますことができます。直感的に使いやすく、機能も拡充しつつあります。資料の誤りに後から気づいたときは、ぼかしを入れてことなきを得ました。

とりあえず配信を試すのであれば、編集はYoutube Studioから始めてみるといいかもしれません。なおBGMもつけられるので試してみたのですが、残念ながら今は、声をかき消すくらい大きなボリュームでしかつけられないようです。

イントロやOGPの素材を用意すると、本格的になる

弊社ではイントロやOGPなどのクリエイティブ素材をデザイナーが用意してくれました。おかげで配信開始後、採用候補者からも好意的な反応を得られました。こうした配信用素材があると技術発信への注力具合が伝わりやすいと思っています。また配信者としても継続配信するモチベーションとなります。

BGMやテロップ、蓋絵を用意すると、より本格的になる

弊社Youtubeの他の番組では、↓のように、編集に力を入れているコンテンツもあります。

字幕や、テーマ切り替え時の蓋絵を入れるだけでも、わかりやすさが断然向上します。BGMもあると聞きやすいコンテンツに仕上がります。可能ならばその3点を編集で加えてみるとよいでしょう。

これから

以上、にわかBigQuery Youtuberとしての配信振り返りでした。今年は手探りの側面が大きかったのですが、来年はよりYoutube向けコンテンツを揃えることを意識していきたいと思います。革新的な成果を得るには至ってませんが、発信手段として継続的に試す価値はあると感じています。益々BigQueryを盛り上げられるよう、明日もマイクに向かいます!