バグバッシュのすゝめ 〜みんなで触ると見えてくるもの〜
こんにちは! ヤプリでQAをやっている日沢と申します。
今日は、ヤプリが行っているバグバッシュの成果をお伝えしたいと思い、ブログを書かせていただきます。
そもそもですが、「バグバッシュ」ってご存知ですか?
AIによると
バグバッシュとは、ソフトウェア開発におけるイベントの一種で、開発チームや関係者が集まり、製品のバグ(不具合)を積極的に見つけ出す活動のことです。テストケースに縛られず、自由に製品を操作して、普段のテストでは見落としがちなバグや使いにくい点を発見することを目指します。
だそうですが、開発中やQA検証途中のプロダクトをプロジェクトメンバーみんなで実際に触ってみて、不具合や使い勝手、改善点なんかを見つけて議論する会です。
ヤプリでは「さわってみる会」と称して、この取り組みを行っています。
今回は、実際に2つの案件で「さわってみる会」をやってみた、そのリアルな体験をお届けします!
1. 事実:さわってみる会で起きたこと、全部話します
新機能開発編
まずは1つ目の案件でのお話です。
案件としては新機能開発で、さわってみる会の開催タイミングとして開発途中、QA開始時、QA完了前の3回行いました。
1. モック版でのさわってみる会
最初は、開発途中でのモック版によるさわってみる会です!
目的としては、使用感やUI、仕様の検討漏れ等の確認から、更なる改善点の発見です。
モックといえど、CMS、APPともに動くものを前に、見た目から操作性まで各自の立ち位置から、今後の改善点や意見交換ができました!
- CMSの要素と背景色の修正
- CMSのトータルのデザインを改善したい
- APPは仕様通りの実装になってるけど、実際見てみると、もっとデザイン修正して視認性、操作性を上げたい
2. 外部結合後のさわってみる会
2回目は、外部結合後のタイミングでさわってみる会です!
そして事件が発生…。
PJメンバーで集まって「さあ、みんなで触ってみよう!」と思ったら、なんとAPPで新機能が動かず!!
その場では解決できず、2回目のさわってみる会については、CMSをメインで行いました。
- APPが操作できなかった
- CMSは1回目の改善点や仕様変更点含めて、いい感じに修正されてる
3. QA途中でのさわってみる会
そして3回目のさわってみる会をQA途中で実施しました。
今回は無事にみんなで操作できて、「ここ、もうちょっとこうした方がいいよね」とか、「この挙動、ちょっと気になる!」みたいな、より細かい部分まで議論できました。
その会の中で出た課題に対してどのフェーズで直すのか、メンバー内での認識合わせまでも行えるというメリットもありました。
- CMSに関しては細かい表示揺れレベルの指摘だけまでブラッシュアップ!
- CMSの次の改善点も出てきた
- APPでもいくつか限定的な条件で起きる不具合を検知
機能改善編
次は2つ目の案件で、既存機能の機能拡張対応です。
こちらも、さわってみる会で思わぬ発見がありました。
既存機能の拡張ということで、実施タイミングとしてはQA開始時に行いました。
原因としてはiOS側の不具合によるもので、エンジニアに相談をして早い段階で解消することができました。
それ以外にも、仕様の認識漏れや実装漏れ等を複数件検知することができ、QA開始前の段階で大きく前進することができたり、今後のリリースに含めたい改善点も複数検知することができました。
このスピード感が、各ポジションの人が集まって操作した結果の一つです。
2. そこから得たこと:みんなで触ると、いろんな気づきがある!
「さわってみる会」を実施する目的は、総じて「品質を上げること」です。
QAとして当然の目的なのですが、それを達成する上で「いろんな人が、いろんな端末で、いろんな操作をする」はすごく大事なことと考えています。
QAの役割は、同じ「品質を上げること」でも
「PJの品質」+「プロダクトの品質」を上げること = 「品質を上げること」
だと思います。
PJとして同じ方向を向くこと、意思疎通を図ること、その先を一緒に考えることで「PJの品質」が上がります。
見る目と手を増やす事、いろんな環境で操作すること、仕様の認識を揃えることで「プロダクトの品質」が上がります。
この両方を目指せるのが「さわってみる会」であり、QAとしてとても有意義な一手になります。
3. 今後の目標:もっと良い「さわってみる会」にしていきたい!
メリットが大いにある一方で、ここまで実施して感じた課題もありました。
大きく感じたのは下記2点の重要性です。
- 実施タイミング
- 環境の準備
適切なタイミングで実施することで、エンジニアやQAの手戻りや大きな遅延を未然に防ぐことができます。
今回でいえば、開発途中にモック版で実施できたのがとても有効でした。
一方で、プロダクトの開発規模に応じて、適切なタイミングを見定める部分に難しさを感じました。
PJメンバー x 30~60分の工数を割く、と考えた時の費用対効果も考慮する必要があるためです。
これに対して最適解を出し、より良い「さわってみる会」にするために、ヤプリQAとして下記を推進中です!
- もっと上流工程から関わっていけるような体制構築
- 引き続き、さわってみる会を実施して知見を貯める
時間をかける意味や目的を達成するためにも、上流工程から参画して設計段階で潰せるものは潰しておくことが、より良いバグバッシュに繋がると思っています。
みんなで作るプロダクトだからこそ、いろんな視点を持ち寄って、より良いものにしていきたいです。
まとめ
「さわってみる会」いかがでしょうか?
一人で黙々と検証するのも大事ですが、みんなで触って話してみることで、いろんな視点、観点での議論が出来ます。
これからも、どんどん「さわってみる会」を活用して、より良いプロダクトを作っていきたいと思います!
みなさんも、ぜひ一度やってみてはどうでしょうか?
PJ全体で作ってるという実感や新しい発見があるはずです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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ヤプリはカンファレンス参加など、エンジニアのキャリア支援を積極的に取り組んでいる会社です。 QAチームとしても今後、外部イベントの参加レポートや、内部取り組みの発信などをしていきます。 ヤプリQAの品質改善活動や社内の様子などが知りたい!興味がある!という方は、ラウンジカフェもあるのでお気軽にお越しください。