※ ヤプリ&フラー 合同アドベントカレンダー Advent Calendar 2025(2枚目) の1日目にもクロスエントリーしています。
こんにちは!データサイエンス室(以下、DS室)の山本です(@__Y4M4MOTO__)です。
先日11/26(水)に開催された「DATA SUMMIT 2025」のTheater Sessionにて、「プロダクトデザイナーに学ぶ、『見る気が起きる』ダッシュボードの作り方」という題で登壇させていただきました!
この記事では、登壇資料の共有と、発表内の補足をさせていただきます。
登壇資料
セッション概要
弊社が提供するアプリ分析ダッシュボード『Yappli Analytics』のビジュアルをプロダクトデザイナー(以下、PdD)が大幅刷新。本セッションでは、ダッシュボードのBefore/Afterを公開し、デザイナー視点でのダッシュボードの改善ポイントについて共有します。データに携わる方がデザイナーの視点を取り込み、データが活きるダッシュボードを創るためのヒントをお伝えします。
DATA SUMMIT 2025の様子
会場入り口にはイベントロゴが大きく描かれたパネルが設置されており、カンファレンス特有のワクワク感を演出してくれていました!

発表中の様子はこちらです。立ち見の方もいらっしゃるほど多くの方にご参加いただき、大変嬉しかったです!(お越しいただいた皆様、ありがとうございました🙏)

登壇資料の補足
Yappli Analyticsのビジュアルアップデートについて、発表では「デザイン」にフォーカスした内容でしたが、ここでは補足として「プロジェクト」にフォーカスした内容を記します。
プロジェクト背景
実はビジュアルアップデートを行うためにプロジェクトが立ち上がったわけではありませんでした。発端はベンチマークページの改善プロジェクトでした。このプロジェクトで行う改善は弊社として重要なものであったため、改善がリリースされたらプレスリリースで発表することが決まっていました(→実際に発表されたプレスリリース)。
しかし、当時のYappli AnalyticsはまだPdDが関与していなかったため、「ヤプリ社の製品」として十分に洗練されたデザインになっていませんでした。そこで、ベンチマークページの改善プロジェクトで、併せてYappli Analytics全体のビジュアルアップデートを行うことになりました。
PdDと協働したダッシュボードデザインの検討プロセス
PdDに直接Looker Studioを編集してもらう
PdDにデザイン案を作成してもらうにあたって、PdDにはYappli Analyticsのコピー(Looker Studio)を渡し、それを直接編集しながらデザインしてもらいました。これにより、あるべきUI/UXとLooker Studioの表現力のすり合わせを効率的に行うことができました。このようなデザイン検討は通常、「PdDがFigma等でデザインし、エンジニアがそれを実装する」という流れで行うことが多いかと思います。しかし今回でその流れを踏襲すると、Looker Studioの表現力との兼ね合いで手戻りが頻発してしまう可能性が高いと考えました。そのため、PdDにLooker Studio上で直接デザインを検討してもらうことで、この手戻りの発生を防止しました。
(最終的に、PdDは我々DS室よりLooker Studioのデザイン周りの設定について詳しくなっており、逆に勉強させてもらっていました🙏)
また、ビジュアルアップデート後にも小規模なデザイン検討をする機会がありました。その際もLooker Studioをデザインツールとしてやりとりできたおかげでスムーズに進めることができました。
本番反映
本番反映はDS室メンバー1人とPdD2人の計3人で、計3.5時間の作業時間を確保して行いました。作業時間の見積もりは、これまでのデザイン検討を通しての工数感からPdDと相談して決めました。
1日で3.5時間の作業時間を確保することは各自の予定的に難しかったため、2日に分けて行いました。Yappli AnalyticsのLooker Studioでは「手動でのレポート公開」を有効にしていたため、「公開」ボタンを押さない限り本番に反映されないようになっていました。おかげで、作業日を分けることができました。
Looker Studioではレポートを横断しての図表のコピペが可能となっています(2025/08/12時点)。この仕様を利用し、デザイン検討したLooker Studioの図表をそのまま本番Yappli Analyticsにコピペすることで本番反映を行いました。これにより、本番Yappli Analyticsで図表のデザイン設定を行う手間を省略できました。ただし、データソースが「埋め込み」の場合、すでに同一のデータソースが存在していても新規でデータソースが作成されてしまうため、後でデータソースを統合する必要がありました。
この辺りの操作と分担が複雑になることが予想されたため、事前に作業手順書を作成してから本番反映を行いました。予想外のトラブルにより手順書通りに行かない箇所もありましたが、事前にすべきことを整理しておいたおかげでスムーズにリカバリーできました。結果として、予定より1時間短い2.5時間で本番反映を完了できました。
リリース後の顧客・CSMからの反応
リリース後、顧客・CSMから「ビジュアルが良くなったおかげで、読みやすくなった」との声をいただくことができました。個人的に、「ビジュアルが良くなったことで提案・報告資料で使う図表がYappli Analyticsのスクリーンショットで済むようになり、資料作成の工数が削減できた」、という声が「そんな利点も生まれていたのか」と興味深かったです。
得られた気づき
「Yappli Analytics」というデータプロダクトの立ち位置の明確化
これまでは「Yappli契約顧客向けに提供しているデータ分析ダッシュボード」というざっくりとした認識でした。しかし、今回のビジュアルアップデート(特にテキスト変更)を通して、次のことに気づきました。
- 一口に「Yappli契約顧客」といっても、データ分析に精通している方もいればYappli Analyticsで初めてデータ分析を行う方もいる(データリテラシーにグラデーションがある)
- どのくらいのデータリテラシーの方をメインターゲットにするかで、プロダクトのUI/UXが大きく変わる
今回、テキストを専門用語から直感的にわかりやすい表現へ変更したことで、データ分析初心者向けの立ち位置を取りました。立ち位置が明確になったことで、今後のYappli Analyticsの改善方針を立てやすくなったと感じています。実際ビジュアルアップデート後、Yappli Analyticsへ改善リリースが次々と行われています。
また、Yappli Analyticsの立ち位置が明確になったことで、他の弊社アナリティクスサービス(Yappli Data Hubなど)との棲み分けも考えやすくなりました。
Looker StudioというBIツールの簡単さと限界
今回、デザイン検討や本番反映の際にDS室メンバーとPdDでLooker Studioを共同編集しました。PdDの方は初めてLooker Studioを触る方でしたが、使い方のレクチャーなども特に必要なくデザイン検討を進めることができました。Looker Studioの直感的な使いやすさを改めて感じるとともに、これが無料でできることの凄さを感じました。
一方で、複数人で共同編集をしているとたまに先祖返りしてしまったり動作が安定しなかったりと、無償ツールゆえの限界を感じるところもありました。また、Looker Studioの表現力でやりくりをしている関係で作った本人しか気づけない仕様(コントロールの上に図形を置いて見かけ上は存在していないようにする、等) に嵌ってしまったりと、ノーコードツールゆえの限界も感じました。
結び
以上、DATA SUMMIT 2025での登壇内容の共有と補足でした!
登壇内容や本記事の内容を読んで、DS室やYappli Analyticsに興味を持っていただけましたら、ぜひカジュアル面談でお話ししましょう!